大幸薬品の説明に疑問(会社のホームページから)


 疑問1)

 大幸薬品のホームページには「ブナの木も、クレオソートも、すべて原料は自然のもの」と書いてあります。しかしブナの木は自然のものでも、それを焼いていぶして作った木タール、クレオソートまで自然のものと思わせたい表現は、ウソっぽいのではないですか?

 疑問2)

 成分を並べて書いてあるのですが、クレゾールの代わりか、「クレオゾール」と書いてあります。両者は化学的に異なる物質です。消毒薬として一般によく知られているクレゾールを飲むことになるということを知られないための、悪質なダマシではないですか?

 疑問3)

 成分名に石炭酸(フェノール)が抜けています。フェノールより少ない成分の名前を並べて、その後の「…ほか」にクレゾールやフェノールを含めるのは、ごまかしではないでしょうか?

 疑問4)

 「クレオソートの副作用がとかく問題視されましたが、これは工業用クレオソートと誤解されたためで、日本薬局方クレオソートを配合しているラッパのマークの正露丸には問題ありません」と書いてあります。しかし大幸薬品の方こそ、一部の人々の誤解を、多くの人々が誤解していると説明しているのではないでしょうか。セイロガンの安全性を問題にしている多くの医師たちは「植物性の、ブナの木を原料とした、日本薬局方クレオソートの成分の毒性を問題視している」のです。

 疑問5)

 ラッパのマークの正露丸は「世界的に有名です。」と書かれています。その英訳が「recognized throughout the world」となっています。その訳では、いかにも公的機関で製造や輸入や販売が許可されているような印象があります。小生は世界地図にちりばめられたラッパのマークの位置するすべての外国の国々へ行ったわけではないのですが、少なくとも米国には私が行ったどこの薬局でも売っていませんでした。

 文献;「正露丸は危険です」加藤純二『消費者レポート』
     1052,1053号、1998年8月17日。

  

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